最近、ちょっとヒケが気になってきた
正直面倒くさいけど一応なんかやった方がいいのかなぁ
ヒケは気になりだした時がやり時ですよ!
今回はガンプラパーツにできる謎のへこみ・・・ヒケに関する話題です!
なんでパーツがへこんでるの?
プラスチックは一度高温で溶かしたものが冷却・固形化することでパーツの形になります。固形化する際に収縮がともないます。縮んじゃうわけです。
この、縮んじゃう現象によって不良品でなくてもある程度パーツにへこみは出ます。
これをヒケと呼びます。
プラスチックは表面から熱が下がり、固形化します。このため、収縮も表面に起こります。
ヒケは厚みのあるパーツ→プラモデルではダボ穴やダボの裏など、突起形状の裏側に多く起こります。
また、大きめで形状がシンプルなパーツはよりヒケが目立ちます。
ヒケには何かしたほうがいいの?
大前提・・・趣味なのでやりたくない人はやらなくていいと思うんです
正直、ヒケが気にならない人や面倒な人は放置して良いと思っております。我々、趣味で作っていますし嫌な作業ばかりしているとプラモが嫌いになってしまいます。
ただ、プラモデルを作り始めるとだんだん目が肥えてきます。
自分の技術が上がり、昔は気にならなかった部分が気になりだします。
例えば、ガンプラに興味のない人が見てもヒケはわからないと思います。でも、自分でヒケに目が行くようになり、なんとかしたいなと思い始めたらきっとその時が取り掛かり時なのではないでしょうか!
皆さん、モデラーである自分自身が一番自分の作ったプラモに
厳しいですよね・・・・
なお、トップコートでヒケをごまかす方法もありますのでよろしければご覧ください。
でも、やってる人が多いのは理由がある
しかし、少し改造などにも興味が出始めたガンプラモデラーさんは結構な割合でヒケの対応を行っているように感じます。
それはもちろん、やった時のごくわずかな差が全体の印象を大きく変えると感じているためです。
上写真はHGアッガイさんです。発売年が古いこともありますが、パーツが大振りでシンプルな曲面が多いためヒケが出やすいキットです。この写真ではつやつやな卵肌のような頭部になってくれましたが、これはもちろんヒケの処理を行ったためです。
アッガイの作成中写真です。少しわかりづらいですが、頭部に結構大きめのへこみが出ます。胴体部も同様です。こういった部分の対応を行っておくと、完成後にスムーズな平面や曲面を出してくれます。
では、次項から実際の対応方法を作業写真と共にご紹介します!
ヒケ処理の方法
へこみにパテを盛って埋める
パテで埋めるのがベーシック
まず、埋めるマテリアルと方法を知っておけば多少のヒケがあっても怖くありません。
もちろん、埋めたうえで周りの高さと合わせるようヤスリがけは必要ですが、多少深いヒケがあったとしても対応可能です。
代表的なヒケを埋めるのにぴったりなマテリアルをご紹介させてください。
瞬間接着剤系のパテ
筆者としては個人的に初心者の方やリビングでガンプラを作るリビングモデラーさんには一番おすすめしたいです。
※筆者もずっと使っているので・・・
当ブログでもずっと登場し続けているこいつです。瞬間カラーパテです。
パテという名前ですが、瞬間接着剤の一種です。ただし硬化速度を遅らせて作られているため、硬化促進剤はセットで必要です。
ヒケ処理はもちろん、合わせ目消し、工作の失敗等いろんな場面で活躍してくれます。
接着剤の解説記事でも取り上げていますので、よろしければご覧ください。
光硬化パテ
こちらもおすすめです。紫外線で硬化するパテです。
太陽光やLED電灯に含まれる紫外線でも硬化するので、チューブから出すと徐々に硬化し始めます。そのため、初めて使われる方は少し焦るかもしれません。筆者は今も焦ってます。
また、しっかり硬化させるためのUVライトは必要です。
瞬間カラーパテタイプに比べると少し粘度が高いので、より大きく盛りたい時に使えます。
ただ、ヒケくらいであればどちらを使っても大きな差はないのでお好みで良いと思います。
硬化速度の速さも魅力です。
ラッカーパテ
昔から行われている、非常にベーシックな方法だと思います。タミヤパテという超王道ツールはこのラッカーパテの一種です。
ラッカーパテは「ラッカー塗料」のあのラッカーです。ラッカー塗料と同様に有機溶剤を配合したもので、溶剤の揮発と共に形を作ってくれます。このため、ラッカー塗料同様のにおいがします。
ヒケ処理と言えばこれ!というほど王道のツールなのですが、筆者の「リビングで作る」という環境的に使用機会は減少していきました。
何を使ってヒケに塗る?
チューブからそのままつけるのは量のコントロールが難しいためおすすめしません。
つまようじにつけて塗るようにすると、使い終わった後そのまま捨てられるのでとってもおすすめです。
筆者は光硬化パテやエポキシパテを使って立体を作る時のためにパジコの粘土細工用スパチュラを持っていて、少し広めのヒケにはそれで塗っています。
ただ、ヒケ処理のためだけならつまようじで問題ないと思います。
周りを削って同じ高さにする
埋めるマテリアルをご紹介し終えたところで、もう一つは周囲を削って同じ高さにする考えについてもご紹介します。
最近のガンプラは技術的、デザイン的にこれだけで事足りるケースも多いです。
※1stガンダムのキットと比べ、パーツが小さく複雑なのでヒケが目立ちにくいのもありそうです
周囲を削る方法は非常にシンプルで、ヤスリで削って凹んだ箇所がなくなれば作業終了となります。
パテを使わずに済むため、もしヤスリがけだけで突破できる程度のヒケならさくっとヤスリがけで終わらせてしまいましょう!
深めや広めのヒケに関してはヤスリがけの時間が大変であることと、パーツが薄くなってしまう問題もあるので埋めたうえでヤスリがけするのがおすすめです。
ヤスリ選びとヤスリがけについてはヤスリ紹介記事もごらんください。
実際に作業しましょう
ここからは、「埋める」が発生した時のパターンを作業写真と共にご紹介します。
ヒケ箇所チェック
HGゲルググのシールドです。
非常にシンプルかつ大振りなパーツで、アッガイと同じようなタイプです。
やはり裏にダボ穴などが来る箇所がヒケていました。
この時、先にグレーサーフェイサーを塗ってしまい見やすくするのも一つの手ですが、今回はパーツのままいきます。
瞬間カラーパテを塗ります
筆者は瞬間接着剤タイプの瞬間カラーパテを使いました。
パーツに硬化促進剤を振りかけた後、瞬間カラーパテを塗ってもう一度硬化促進剤を振りかければ準備完了です。
瞬間カラーパテは少しだけマステの上などに出し、つまようじですくって塗ります。
ヤスリがけして作業終了!
最後はヤスリがけです。曲面パーツなので、スポンジヤスリ(ゴッドハンド神ヤス)を使いました。
このケースは400番で削り、600番ヤスリまでかけた状態の写真です。
まとめ
ヒケ処理は一手間必要な代わりに、完成後のガンプラのクオリティを上げてくれること請け合いです。
気になり始めたらぜひ試してみてください。