日焼けした表面を塗装で再現しよう!フェーディングの基礎
今回もガンプラへのウェザリング塗装のやり方を紹介する記事です。
前回は準備編として、表面(テクスチャ)作りの紹介やトップコートまで行いました。
今回は退色表現(日焼け表現)、またの名を「フェーディング」をご紹介します。
退色表現(フェーディング)とは
日焼けした表面を再現するウェザリング塗装のやり方のこと
長期間屋外で運用された機体は、太陽光によって日焼けします。
白なら若干黄ばんだ感じになりますし、他の色なら白ばんだ感じの何とも言えない経年感が生まれます。
これを塗装で表現するのが退色表現(フェーディング)です。
今回は最も初心者が入手しやすいGSIクレオス製の塗料を使ったやり方をご紹介します。
用意するもの
筆:タミヤモデリングブラシセット
筆をお持ちでない方は、最初はコスパが良いタミヤモデリングブラシが無難です。
徐々に他の筆も探す時期が来るかもしれません。
ただ、未所持の方はこの3本セットから入るのが良いのではないでしょうか。
お値段が手ごろで、手に入りやすいのがメリットです。
塗料:ウェザリングカラー
退色表現を行う際におすすめなのは以下の3色です。
3色全て買いそろえても1,000円超。
類似した海外製ウェザリング塗料よりかなり安く手に入るのが魅力です。
なお、ウェザリングカラーはタミヤスミ入れ塗料のように蓋に筆が付いているわけではありません。
ただ、同じクレオス製の接着剤用筆が蓋に付けられる後付け仕様なので、用意しておくと色々便利です。
フェーディングは他のマテリアルを使う方法もあります
また同じウェザリングカラーでも「いやいやホワイトダスト1色だけでもいいじゃん?」等異論もたくさんあるはず・・・・
が、まずは古典的な「白+薄茶+青」を紹介します!
今回GSIクレオス製をおすすめする理由
ウェザリング塗料についてはおおむね海外製(欧州)の方が種類豊富です。
これは、ウェザリング塗装がスケールモデルによく適用されるためです。
スケールモデルは欧州で人気があるため、ヨーロッパメーカーからウェザリング塗料がよく作られるという背景と思われます。
勿論日本でも入手可能ですが、輸入製品になるため価格が上がりやすくなります。
そんな中、日本にも世界有数のスケールモデラーである吉岡和哉さんがいらっしゃいます。
その吉岡さんが監修されたのがこのウェザリングカラー。
国産ということもあり入手しやすいこと、価格がこなれているのが大きなメリットです。
また、国産なので国内にユーザーが多く、情報が入手しやすいのも良い点です。
周りに使ってる人が多いのは安心だ
塗料の溶剤:ウェザリングカラーうすめ液
今回、ウェザリングカラーを塗ってからふき取る使い方をします。
このため、ふき取る用の溶剤としてウェザリングカラーうすめ液を用意します。
早速フェーディングをしてみよう!
ウェザリングカラーを準備
内部で塗料が沈殿しているので、よく振ってから使用します
ウェザリングカラーの沈殿した塗料をすくいとって使うという使い方もあるのですが、それはまた別の機会に。
ウェザリングカラーをちょんちょんと点付け
各ウェザリングカラーから、ちょんちょんと色を置いていきます。
マルチホワイトを多め、間にランダムにサンディウォッシュを置きます。
ポイントはブルーです。一見するとフェーディングにそぐわない色なのですが、影色として使います。
このため、今回のテストピースの場合であれば中央の凸部分のキワにのみ置きます。
ガンプラなどであれば実際にプラモを立たせてみて、影になるところに置きましょう。
ブルーは強い色なので、置くのはわずかでOKです。
ウェザリングカラーうすめ液で混ぜる
先ほど置いた色をうすめ液を含ませた筆で混ぜます。
この時、ブルーは強いので最後にうすめるようにしましょう。
ブルーは影のところにだけいてほしいので、最後に薄めます
混ぜた結果をチェック!
1度うすめ液で混ぜてみたところです。
ここまでで完了しても良いですし、もう少し日焼けさせたいなと思ったらまた同じ作業を何度か繰り返します。
ブルーは強いので、影がしっかりできていたらもう置く必要はありません。
フェーディング終了!
何度か繰り返した結果が上の画像です。
白っぽく、薄汚れた感じになりました。
ガンプラはスケールが小さいため、戦車モデルと全く同じ感覚で汚すとかえってリアリティが損なわれます。
ああ、ウェザリングやりすぎたガンプラはちょっと後悔しちゃうね・・・
若干不足かな?と思うくらいでやめておくのも良い手です。
ガンプラなら退色、色褪せを表現するだけで終えるのも良いんじゃないかと思います!
ただ、ウェザリング塗装のやり方自体はまだまだガンプラに応用できるものがたくさんあります。
次回はまた別のウェザリング方法を解説します。