プレイバリューMAX!最高に遊べるガンプラ・HG赤いガンダムをレビュー
2025年5月末に発売された、HG赤いガンダムを素組レビューします。
赤いガンダムはガンダムジークアクスに登場する機体の中でも、メイン機の一つです。
パイロットはシャア・アズナブル→シュウジ・イトウ。
延々古いHGばかり作り続ける当サイトにしては珍しく、発売直後に購入しました。
HG赤いガンダムの特徴
販売情報
2025年5月発売。メーカー希望小売価格は¥2,750です。
2025年6月記事執筆時点では発売直後ということもあり、まだまだ入手困難。
筆者はDMM通販の抽選に当選したため、運よく購入できました。



現在もDMM通販でキャンセル待ちを受け付けているので、正規価格で購入したい人は待ってみるのも手かもしれません。

DMM通販は抽選販売とキャンセル待ち制度を導入している珍しいECサイト。
DMM通販が直接販売する場合はプレミアム価格を乗せることがなく、また抽選やキャンセル待ち等のシステムを導入しているおかげで他サイトに比べまっとうに手に入る可能性が高いです。
詳細は以下記事をご覧ください。
キットの難易度
ランナー数は8枚 HGとしてはパーツ数多め

メインの大型ランナー2枚+中程度のランナー3枚+小ぶりなランナー3枚が加わり、計8枚。
これにビームサーベルのクリアパーツ+ハンマー用のチェーンという構成。
HGとしてはパーツも色分けも多く、HGの中での製作難度はちょっと高め。
初めてガンプラを作る人にやお子様は少し大変さを感じるかもしれません。
ただ、MGやRGなども含めたガンプラトータルで見ると、そこまで高難易度というわけではありません。
過去ガンプラを作ったことがある人なら十分対応可能なレベルですし、初めての人も勿論十分チャレンジ可能。
なお参考までに、筆者は約4時間ほどで組立完成しました。


初心者にうれしい塗料、接着剤不要
この辺は通常のガンプラと同じです。
特にHG赤いガンダムはパーツによる色分けレベルが高く、塗装なしでもかなりの満足度があります。
もちろん接着剤も不要のスナップフィット方式は他ガンプラ同様。
ニッパーとヤスリがあればきれいに作れます。
原作はどこまで再現できる?
ポージングとプロポーションは満点!
平均的なHGを大きく凌駕する可動域。
これによって、ポージングについてはとてつもない可能性を秘めています。
特に、原作でも特徴的だった宇宙を巡行する際の飛行スタイルを再現する首の可動は秀逸。
なんと真上を向けます!


筆者自身は初めて見る可動の作り方で、びっくりしました。

だって君、普段作ってるの2000年代のHGばっかじゃん
最新キットなんて作ったらタイムスリップ状態でしょ

HG赤いガンダムの可動域は腰抜かしました。
可動域については、後述で組立時の写真と構造ももっと詳しくご紹介しますね。
体型も原作アニメ通り。
それも相まって、無改造で原作のあんなシーンこんなシーンを再現できるのがこのキットのウリです。


ビットは2つ付属、ハンマー付き→ビット6基モードは再現不可
原作の兵装構成は以下です。
キットに付属するのはビット2つ+ハンマー+ビームライフル。
ついでに、ポーズをとるための平手が左手一つ分。

以上から、基本的にはシュウジ搭乗時がベースで、おまけとしてビームライフルが付いてくるイメージに近いです。
(ビット2基もシュウジが操作している直接的な描写はないですが)
このため、2025年6月時点でシャア搭乗時を再現しようとすると、HG赤いガンダムが3セット必要になってしまいます。
後日プレミアムバンダイなどでビット4基単品売りなどが発売されるかもしれません。
少なくとも、当キットのみではシャア機ビット6基状態は再現不能です。
ビットは2基付属だが、6基接続できる準備はある
付属ビットは2つですが、6基のモードに対応できるよう、ハードポイントは6つ分あらかじめ用意されています。
また、シールドも背中にマウントできるようなパーツも付属。
このため、全7つのハードポイントが用意されています。
全てメカモデルに多い3mm軸径なので、ビットに限らず他社製含めた様々な兵装をマウントできます。






ゲートはびっくりするほど細い!
非常に細いゲートで作られています。
このため、白化の心配も低いです。
2000年前後のHGばかり作っている筆者にとっては、このゲートの細さは本当に驚きました。

この繊細さはまるでRGのよう。価格帯もHGとしては高価格帯で、RGに近いため限りなくRGに近いクオリティと言えそうです。
ゲートや白化については、別記事をご覧ください。

個人的には、このHG赤いガンダムはあまり二度切りや白化等のゲート処理を気にしなくてよいレベルだと感じました。

ガンプラの進化と共に、モデラーが必要な技術も変わってくるのかもね
塗り分けはどれくらい必要?
パーツの色構成はHGとしてはかなり細かいです。
しかし、一方でアニメでの赤いガンダム自体も非常に色分けが細かいため、再現はし切れていません。
付属シールは2種類。分厚いホイルシールと、薄手のテトロンシールです。


シールでカバーする代表的な箇所は以下の通りです。
黄色と黒の警戒色

ビットのバーニアスラスター

頭部アイカメラなど各種センサー

ビットのマウント部

シールドのツートンカラー

両肩の航空灯
航空機は進行方向を知らせるため、様々な表示灯を機体に設置しています。
代表的なものとして、右翼に点灯する緑のライトと、左翼に点灯する赤のライト。
飛行機模型を作る人にはおなじみかもしれませんが、ガンプラだと普段見ることがありません。
赤いガンダムは航空灯モチーフ通り右肩に緑、左肩に赤の警告灯が。
ホイルシールで表現します。

一方、シールもないため再現度を上げようとするならば自力で塗装する箇所もあります。
ビットやハンマーの黄色部分


胸ダクトの黄色部分

フェイス部の細かな造形

ハンドパーツ周辺の黄色部分

これ以外にも、ビームサーベルの束やシールドのパイプ、本体可動部等細かな部分は多少ありますが、全体的には塗り分け必須箇所は少ない印象です。
合わせ目はあるの?どの程度消す必要があるの?
合わせ目が気になる箇所ですが、個人的にはありませんでした。
勿論、細かく見れば完全にゼロではありません。
しかし、敢えてここを合わせ目消ししようとする必要もないように思えます。
これまた、モデラー側が合わせ目消しという技術を持っていなくても良い完成品が作れるという点で、すさまじい進化と言えそうです。



特に肘や膝を包む箇所の構造については、モデラー達がよくやるパーツ分割による合わせ目消しと同じ構造です。

もうやらなくていいんだ!最初から合わせ目消しされてる!
と思う気持ちと、やらなくて済んでしまう寂しい気持ちの間で揺れてます
HG赤いガンダムの可動域と構造をチェック!
頭部
このキットで特徴的なのはやはり頭部構造。
顔部分と首部分のパーツを分けることで、頭を上に向けて飛行形態時自然になるのは前述のとおりです。



胴部
胴部は複数のユニットでできていて、それぞれがボールジョイントで接続されています。
このため、人体に近い構造になっておりぐるぐると可動します。
圧巻は腹部。
よくガンプラモデラーは腹部を引き締めるために改造しますが、その必要がありません!








腕部
腕部は「当たり前ですよね?」と言わんばかりに肘は180度可動。
近年のHGキットにも多く取り入れられている、二重軸構造によるメリットです。





脚部
脚部も凝っています。股関節と太腿の接続部も回転し、足首も回転軸。
正座ができる状態になるのは特筆モノです。








兵装類
バックパックのビームサーベルが可動する
バックパックのビームサーベルマウント部分もボールジョイント。
可動します。
過去のHGでもありましたが、腕部の可動域との合わせ技一本で全く強引さや不自然さがなくビームサーベルを抜くことが可能。




ビームライフルはスコープもグリップも可動
ビームライフルはスコープ、グリップが可動。
これによって劇中でもあったライフル両手持ちでの狙撃が可能に。
ついでに、どれほど技術が進んでもなかなか難しい「ライフルのモナカ割※」は、ディテール追加によって自然な形に処理されており合わせ目消し不要です。
※モナカ割・・・ど真ん中でパーツ分割された構造のこと バズーカ、ライフル、古いキットのスネなどによく出る




シュウジハンマーのチェーンも動く動く
ガンダムハンマーのチェーンはRGのフレーム等のように、既に組み合わされたタイプ。
蛇のように自由に動きます。
この辺りはHGリバイブグフのヒートロッドとは全く訳が違い、力もいりません。すぐに元の形にも戻せます。
グフとは違うのだよグフとは!


HG赤いガンダムポージング集!
さんざんHG赤いガンダムのパーツ構造と、そこから由来する可動域については触れてきました。
ということで、この圧巻可動域を活かしたポーズを決めてみました!








HG赤いガンダムを更に楽しむために必要なもの
アクションスタンドはぜひ欲しい!
このHG赤いガンダム、たくさんのポーズを取ることができるのが魅力。
一方、劇中でも宇宙を巡行するシーンなどもあり空中に浮いた形の方が記憶に残ります。
このため、クリアタイプのガンプラスタンドがあると飾った時の満足度はさらに上がります。
そこで、是非スタンドを合わせて用意するのをおすすめしたいです。
ちょうどよいのはバンダイ純正のアクションベース4のクリアタイプ。
キットと共にビットも飾れます。
当記事で撮影に使用しているのもこのアクションベース4です。
もっと劇中に近づけるためのちょっとした塗装テク・ツール
水性ペンで部分塗装!
ガンプラ初心者で、塗装の準備ができていない人でも部分塗装ならハードルも低く、おすすめです。
特に赤いガンダムは劇中の色分けも非常に多く、いかにHG赤いガンダムが色分けに優れているとしても気になりだすと止まりません。
そんな時、小さい部分をさっと塗れる部分塗装ができるとかなりクオリティが上げられます。
筆も含めて、ただ塗るだけでよくしかもきれいに仕上げられる部分塗装グッズとして、dapiae水性マーカーはどうでしょう。
においなし、重ね塗りできるので仕上がりもきれい。失敗してもつまようじで修正可能。
詳細は以下記事をご覧ください。

スミ入れで影を作ろう!
特にフェイス部分はかなり細かくデザインの溝(プラモ用語でいう「凹モールド」)が入っています。
ここに暗色を流し込むと立体感とリアリティが増します。
これを、スミ入れと呼びます。
詳細は以下のスミ入れ攻略記事をご覧ください。
つや消しトップコートで質感アップ!
ガンプラはプラスチックなので特有の光沢があります。
これをつや消しのコーティングでマットにすることで、質感をアップさせるのも良いでしょう。
おもちゃっぽさが消え、コレクションアイテムとしての価値が上がりそうです。

トップコートに関する解説は以下の記事をご覧ください。
まとめ
赤いガンダムは可動域と完成度に優れたキット。
改造派モデラーでなくとも、組み立てるだけで高い満足度が得られそうです。
ズバリ、買いか?
→ジークアクスにハマっている人は、ガンプラ経験者問わず買いだと思います!
これをきっかけにガンプラを作ってみたいな、と思った人にも是非お勧めしたいキット。
当サイトも参考にしつつ、ガンプラ未経験者の人もぜひ手に取ってみてください。