今回はガンプラを初めて組み立てる方人に向け、初めて選ぶガンプラのおすすめを解説します。
ガンプラにはグレードと呼ばれる価格帯(シリーズ)があり、初めて選ぶ人は少し戸惑うかもしれません。本記事ではこれらグレードの違いを取り上げ、初心者にお勧めのグレードと選び方をご提案したいと思います。
その前に、本家バンダイさんが紹介しているグレードに関する記事があります。
まずはそちらをどうぞ。
ガンプラの〇Gって何なの?グレードの違いを見てみよう
グレードとは
ガンプラには〇G(HGやMG)と呼ばれるシリーズがあります。
これらはグレード(Gはグレードです)と呼ばれ、価格帯とそれに伴う品質の差があります。
一般的な流通品同様、基本的には高価格帯になるほど精密さが増し、組み立て後の品質=出来栄えがよくなります。
一方、高価格帯になるほどパーツの数も増え、組み立ての難易度が上がるのがガンプラの特徴です。
グレードの差を写真で確認!
まずは写真を見ていただくのが早いかと思います。
これらは実際に筆者が過去作った各グレードのガンプラです。
見ていただくとわかるように、グレードによって細かさやパーツの鋭さなどが違うと思います。
また、HGとMGで同じ機体を並べてみると大きさも違います。
G(グレード)の前に来る言葉が「H」「M」「R」等、一文字ずつなので最初本当に覚えにくいですよね。
ただ、今は覚える必要はありません!以下記事でそれぞれを解説していきます。
代表的な4つのグレード
代表的なグレードは4つあります。要約したものが上の表なのですが、それぞれ補足していきます。
ポジションについて
筆者が勝手に決めました。
家電で言うと・・・とするとわかりやすいかなと思いまして。
家電でいうエントリーモデルやミドルレンジ、ハイエンド(フラッグシップ)のような色分けを筆者定義で決めてみました。
スケールとは
ガンプラに限らず、プラモデルの縮尺を表す言葉です。
例えば1/144であれば、実物を144分の1にしたという意味です。全長18mの機体は144で割って12.5cmのプラモデルになります。
スケールモデル(車や戦車、飛行機など実在物)では1/24や1/35、1/48などが主要スケール。1/72でかなり小さいというスケール感です。ガンプラの実物(ありませんが)の大きさがうかがい知れます。
HG/ハイグレード ¥1,000~¥3,000程度
ポジション
家電で言うエントリーモデル(入門モデル)に相当します。
どうやらコレクションや遊ぶためのアイテムを想定されているようです。
魅力
適度な小ささと安さが魅力です。
加えて特に近年は遊びやすさとして、可動しまくるキットも多いです。
ラインナップの多さも大きな魅力です。
大好きな機体があったとしましょう。恐らく、HGならその機体が発売されたことがあると思います。
このため、自分が欲しい機体を入手できる可能性が高いグレードです。
また、安価なために気軽に改造しやすく、改造の効果が見えやすいのも魅力です。
将来改造してみたい方にも、最初のグレードにおすすめです。
欠点
可動優先のため体型が犠牲になることも多いシリーズです。
また、安価であるが故に他シリーズと比べるとディテールは犠牲になります。
その他特徴
また、このHGシリーズのみ末尾にアルファベットが加わります。
例えば「HGUC」「HGIBO」などです。HGの後のアルファベットは概ねアニメシリーズの暦を指します。
UCであれば宇宙世紀、IBOであれば鉄血のオルフェンズという具合です。ただ、宇宙世紀は作品数が多いこともあり同じ宇宙世紀モノでもシリーズごとに分かれていたりします。
RG/リアルグレード ¥3,000~¥5,000程度
ポジション
家電で言うミドルレンジ(中程度)に相当します。
後述のMGもミドルレンジですが、MGの方が高価格帯が多いためイメージ的にはミドルロー(中の下)くらいの感覚ではないでしょうか。
魅力
HGは小ささが魅力なのですが、パーツ構成がおおざっぱでリアルさに欠ける点があります。
RGはそれを補完し、HGと同じ大きさながらMGのような細密さを持つ「ええとこどり」なシリーズです。組み立てて飾るだけで十分にカッコいいです。
元々ガンプラはHGとMGが主力2本柱の構成だったのですが、恐らくその狭間を埋めるグレードとして考えられたと思われます。
欠点
パーツが小さいのに構成が多いため、組み立ては結構大変で初心者には若干とっつきにくいかもしれません。
しかし、必ずしも初心者が作って挫折するというわけではありません。
僕ははじめてのガンプラにRGを選びました!
RGサザビーがかっこよくてね。
好きな機体でぱっと見かっこいいから!で選ぶのも大事だよね
MG/マスターグレード ¥4,000~¥10,000程度
ポジション
家電で言うミドルレンジです。
サイズが大きく、パーツ構成も多いです。ガンプラにおいて中心的な役割を果たしているシリーズです。
魅力
ボリューム感、細密さ、デザインの美しさどれもミドルレンジに相応しく、組み立てて飾るだけで素晴らしい満足感を得られます。
総じて、価格と品質のバランスに最も優れています。
改造派はそのちょうどよい大きさからディテールをしっかり作りこみやすく、無改造派はただそのまま飾っても非常に存在感があります。
欠点
RGと同様ですがやはりパーツ構成が多いため、初心者が1発目に手を出すには少しつらい可能性があります。
また、少し大きいので保管場所が手狭な人にはちょっとつらいかもしれません。
PG/パーフェクトグレード 最低¥10,000~
家電で言うハイエンド、フラッグシップ機です。
バンダイさんがその時点で持つ最新鋭の技術を全てつぎ込み、実験的な試みもまずはPGから取り入れられることが多いです。まさにハイエンドですね!
普及価格帯ではありませんので、いわゆる一般ユーザーがたくさん買うものではありませんがガンプラファンにとってはいつまでも憧れの存在です。
筆者もPGはまだ手を付けていないのです!!
それ以外のグレード
先ほど紹介したHGなど4つのグレードに比べると少し影が薄めなのですが、その他シリーズもご紹介します。
SD/エスディー ~¥1,000程度
2~3頭身程度で、デフォルメされたかわいい体型のプラモデルシリーズです。
恐らく元々子供が作れるように想定して作られたのか、パーツも少なくとても組み立てやすいです。
EG/エントリーグレード ¥1,000程度
HGが元々のエントリークラスでしたが、新たにその名もずばり「エントリー」の名を冠するシリーズが生まれました。まだ2024年時点で生まれて数年程度のシリーズなのですが、HGよりさらに価格帯を下げ、非常に組み立てやすいです。
なんとニッパーすら不要で組み立てられるという徹底ぶりです。
おまけに、そんなに簡単なのに色分けやパーツ構成は考え抜かれており、体型も非常にカッコいいです。
RE1/100 ¥3,000~¥4,000程度
あまり見ることがないシリーズなのですが、MG級の1/100サイズで、パーツ構成を粗く、価格帯を下げたシリーズです。
RG同様、HGとMGの狭間的なシリーズとして考案されたのではないでしょうか。
大きさの割に低価格で手に入り、組み立てやすいのが魅力なのですが、一方であまり製品ラインナップがなく選択肢が狭いのが残念なところです。
近年はこのRE1/100とほぼ同じ特徴を持つフルメカニクスというシリーズも展開されています。
RE1/100の新作が出ないのにフルメカニクスは出る傾向が強いので、実際にはフルメカニクスが後継シリーズなのかもしれません。
旧キット ¥500程度
正確にはシリーズではありません。
バンダイさんは初代ガンダムが放映された時に生産販売していたプラモデルの生産をいまだ維持してくれています。そして、今なお定期的に箱も含めて当時のまま、価格帯もほぼ当時のままで販売しています。当時より物価高になり、工場施設の維持費もかかるだろうに、すごいことです。
この頃のキットを通称旧キットと呼び、今なお古参ファン及びマニアの間で人気が高いキットです。
接着剤必要、色分けなし、棒立ち、変な線がある、等当時のままの構成です。本当の初心者が作ろうとすると目玉が飛び出ること請け合いですよ!
では、初めてガンプラを作る人は何を選べばいいのか?
ここまでで各シリーズの特徴を紹介してきましたので、そろそろ結論に移ります。
初めてガンプラを作る初心者は何を選ぶべきか?幾つかの視点からご提案していきます。
考え方①好きな機体かつ見た目の好きなシリーズを選ぶ!
上述の友人のように「好きな機体」かつ「見た目が好きなシリーズ」の掛け合わせが結果的に一番良いという考えです。
この考えがうまくいくのは以下のような状況の方かと思います。
- モチベーション高
- ちょっと高いキットでも買える
- 手元作業が元々好き、得意
彼は完成したRGサザビーの写真を見てかっこいいなと思って自分で買ってきて作ったそうです。
RGはパーツ構成が複雑なため初めて作る人には少々ハードルが高いのですが、あの姿を自宅に飾りたいというモチベーションが初の製作を支えてくれたのでしょう。
逆に、HGサザビーは完成写真を見てもあまり心惹かれなかったようです。これはシンプルにHGとRGの完成後品質の差ですね。無改造の場合は非常に大きな差があります。
あの時HG選んでたら、もしかしたら趣味として続けなかったかもな・・・・
考え方②好きな機体で、組み立てが簡単なシリーズを選ぶ!
やはり前提として好きな機体が望ましいのですが、まずはエントリークラスから行きたい。という考え方です。
まだちょっと自信がない、いきなり高額商品はちょっと・・という方が当てはまります。
この考え方がしっくりくる方には、ぜひHGかEGをお勧めします。
あくまで一例ですが、エントリーグレードのνガンダムをご紹介します。
この商品にしたのは、比較的供給が安定しており高騰しづらいこと、好きな人が多い人気の機体であること、作りやすいEGであることの条件を満たしていたためです。
ガンプラの供給スタイル
少し話題が違いますが、ガンプラは必ずしも販売生産されているものが常時店頭にあるわけではありません。
これにより、店頭になくかつ需要が高い商品に対して、販売事業者によってはメーカー希望小売価格をはるかに超えるプレミアム価格(通称転売価格)で販売することもあります。
Amazonさんが直接販売する場合は概ねEGニューガンダム正規価格である\1,000以下になっていますので手が出しやすいのではないでしょうか。
※購入前は「販売元 Amazon.co.jp」または価格が定価をはるかオーバーしていないことを確認してください
欲しいガンプラが定まっても、どこで買うの?というケースも考えられます。
お店選びの参考として、よろしければ以下の記事もご覧ください。
最後の結論!
- 自分が好きな機体を選びましょう!
- 簡単に完成させたい→HGまたはEG
- ちょっとがんばってすごいの作りたい→MGかRG
今回もお読みいただきありがとうございました。
あなたにとってよいガンプラに巡り合えることを祈っております。
最初に作るガンプラを選び終わったら、次にガンプラを作るうえで最低限必要な道具を揃えましょう。
以下の記事で、ステップ別に必要な道具を解説しました。