HGザクスナイパーの完成品作例および改造と塗装の方法をまとめました。
今回の改造は2つのキットを混ぜる、ミキシングと呼ばれる改造方法をベースにしました。
工作する箇所が少ないので、改造初心者の人にもハードルが低めです。ぜひ真似して楽しんでいただけると嬉しいです。
さて、狙撃機体というのは狙撃姿勢を追求したくなるものです。
今回も狙撃姿勢を理想形にするべく手を入れることにしました。
目指せ!尾形百之助
完成品画像ギャラリー
HGザクスナイパーを改造する時のポイント
どんなキットなの?
HGザクスナイパーは2006年に発表されたキットです。バンダイ公式のページはこちらです。
2024年現在の最新版ザクはリバイブザクです。ザクスナイパーは2006年発表なので当然リバイブザクベースではありません。HGUC初期のザクがベースです。
当時のスタイルなので、現代のHGと比べると頭が大きいこと、可動性が低いこと、合わせ目が真ん中に出る特徴があります。
また、スナイパーの名にふさわしくなく、狙撃姿勢が取れません。
どう改造したの?→オリジン旧ザクと混ぜることにしました!
当時のスタイルも味があり良いのですが、今回は現代風にリファインすることを目指しました。
目標は以下の通りです。
- 狙撃姿勢が取れること
- 頭を小さくすること
- ディテールを増やすこと
- モノアイを可動させること
思案した結果、素体はオリジン旧ザクを使用。そこにザクスナイパー固有パーツを載せることにしました。いわゆるミキシングに近い作り方です。
なんと、これだけで目標の1~3が全て解決できそうです。
混ぜるだけで簡単に現代風ザクスナイパーが作れるので、この改造方法はとてもおすすめです。
(欠点は2個分のキット代がかかってしまうことですが・・・)
これは先日オリジンシャアザクの狙撃姿勢がキマったのも記憶に新しく、このポーズをそのままザクスナイパーでやってみたいと思ったのがきっかけです。
ザクスナイパー+オリジン旧ザクミキシングの手順
ベースキットへのパーツフィッティング
ザクスナイパー特有のパーツはバックパック、右膝ジャッキ、ライフルです。
これらを素体となるオリジン旧ザクに合わせる工作を行いました。
工作の結果出来上がったのが右端写真です。この時点でかなり良いポージングになっています。
バックパックのフィッティング
バックパックはラッキーなことに、素体とザクスナイパー側で3mm穴が全く同じ距離に配置してあります。
このため、ランナーを3mm棒として切り落として使い、木工で言うダボにすれば簡単にフィッティング可能です。
右膝ジャッキのフィッティング
3mmプラ棒で繋ぐには膝の関節が狭すぎます。
ここは、細くても保持力の高い真鍮線の出番です。
素体側とジャッキパーツを真鍮線で接続しました。
真鍮線補強に関する解説記事もよろしければご覧ください。
ライフル及び手首のフィッテング
手首パーツもライフルの持ち手となるためスナイパー側キットを使います。
しかし、こちらはバックパックと異なりジョイントのサイズが合いませんでした。
そこで、大きさ調整の加工を行いました。
こういった別キットからパーツを拝借する際の加工方法は別記事でまとめています。
オリジン旧ザクからザクスナイパータイプへパーツ形状を変える!
オリジンザクの代表的な後ハメ箇所は前腕部と肩アーマーです。
前腕部は写真左端のように固定部分をCの字になるよう切断する加工を行います。
左肩アーマーも同様に接続部をCの字にして、後から「パチン」とハマる形状にしましょう。
ザクスナイパーはオリジン旧ザクシャア専用と異なりスパイクがありません。
そこで、スパイクを削り取る作業を行いました。
何度もパテを盛りながら削りを繰り返し丸みを出していきます。結構時間がかかる作業なので気長にやりましょう。
フェイスパーツ変更&モノアイ可動化
今回の改造の一番のポイントです。
他の箇所は混ぜればある程度解決するのですが、ここは工作が必要です。
ザクスナイパーは旧ザクのモノアイを巨大化させ、遠距離狙撃を行うために望遠形状にしています。
また、ヘッド真ん中にスリットがあり、斜め上方向も視認できる形状ではないかと思われます。
この形状に変形させましょう。
モノアイスリットはカット
写真左上の通りスリットはバッサリヘルメットをカットして再現しました。
この後、カットした場所をヤスリで整えれば完成です。
可動式モノアイの実現
せっかくの十字型モノアイレール。
ここはぜひ、左右上下にモノアイ可動をしたいところです。
写真上段中部のように、モノアイレールをプラ板で上部に伸長させます。
次に、レール裏側とモノアイに小型のネオジム磁石を置きます。
大型のモノアイベースはタミヤ3mmプラ棒です。ここにもネオジム磁石を瞬間接着剤で固定しました。
これで準備完了です。
写真下半分の3枚が作業後の写真です。
磁石のおかげで自由自在にモノアイを表現した棒が動いているのが分かります。
可動式モノアイについては近日中に別記事で詳細を取り扱います。
アンテナパーツを金属に交換
オリジン旧ザク頭部にはアンテナがありませんので、ザクスナイパーから移植します。
ところが、そのまま移植するともったりした丸みのある棒になってしまいます。
これを金属に交換しましょう。
アンテナを金属に交換する手順は別記事で紹介しましたので、よろしければご覧ください。
塗料は何を使ったの?
- 下地:ガイアカラー オキサイドレッド
- メイン1:ガイアカラー ブラストカーキ(胴体部)
- メイン2:クレオス IDFグレー1
塗料選択の経緯
今回の主役色は、IDFグレー通称シナイグレーと呼ばれる色です。
GSIクレオスのシナイグレーは戦車模型で使用されています。
砂漠戦で採用されていた色を再現した塗料なので、今回のザクスナイパーにぴったりだと感じチョイスしました。
シナイグレーに合わせるため、下地はオキサイドレッドを使いました。
オキサイドレッドも戦車模型ではよく使われる下地色です。
戦車は塗装の下地にさび止めが施されており、その色がこの絶妙に暗い赤錆色なのです。
戦車カラーでガンプラを塗る時にこのオキサイドレッドを使うとミリタリー感が増すので、おすすめです!