モビルパイプの使い方!ザクやグフの動力パイプを作ろう
本記事では、ガンプラのザクやグフを代表とした動力パイプの作り方を解説します。今回も初めて改造する人が対象です!
以前はザクやグフタイプではない、通常のパイピングを解説しました。
今回のターゲット、動力パイプは写真のような箇所です。

グレードの高いガンプラであれば、最初から独立したパイプ形状のパーツが付属しています。

しかし、HG等の下位グレードは一つのパーツで作られている事が多いです。

これをMGやRGのように、バラバラのパーツから作ってディテールアップしよう!というのが本日の話題です。

主役のパーツはコトブキヤ モビルパイプ
早速ですが、今回のディテールアップの主役パーツからご紹介します。
ガンプラの動力パイプ表現の定番品、コトブキヤのモビルパイプです。
一つのパックの中に4種類のサイズが含まれています。
※外径がそれぞれ2.5mm/3.5mm/4.0mm/4.5mm
簡単に書くと、このモビルパイプに針金を通して繋げればディテールの細かい動力パイプができます!というのが今回の記事の趣旨です。
しかしこの方法、いざ初心者がやってみると意外と最初うまくいかないものです。
何が初心者には厄介なのでしょう?
パイプの中の針金がすぐ外れる
モビルパイプに針金を通して繋げるだけ、と文章で書くと本当に簡単です。
しかし、実際にやってみると針金がうまくキットにフィットしてくれません。
これは既製品ではないのでパーツとの接合部がしっかりはまらないためです。
よって、最後は接着剤で接着することになります。接着剤も適切なものをチョイスしないとうまくいきません。
後ほど実際のおすすめ商品も紹介します!
針金が外れたタイミングでモビルパイプが散乱する
作業中、針金が外れる都度モビルパイプがポロポロと散乱していきます。
また、全部で3種類のパーツを組み合わせるためそれぞれが動き回り、結構面倒です。

これが地味にストレスなんです!
ただでさえうまくはまらない針金が外れる都度、パイプもポロポロ散乱するので結構イライラしながら組み立てることになります。
これも、接着タイミングとパーツを工夫することで多少マシにできます。後ほどご説明します!
では、続いてこの作業に必要なものをリストアップしてご紹介します。
動力パイプディテールアップに必要なもの
- パイプパーツ(コトブキヤ モビルパイプ)
- 針金=自遊自在がおすすめ
- 針金にかぶせるもの=精密スプリングがおすすめ
- 金属ニッパー
- 接着剤=セメダインハイグレード模型用がおすすめ
それぞれ実際の商品と共に紹介します。
パイプパーツ(コトブキヤ モビルパイプ)
上述のプラスチック製パイプパーツです。
単価もそれほど高くなく、パーツもたくさん入っているのでお得です。
一方、ゲート処理が面倒というデメリットもあります。
単価が上がりますが、ゲート処理不要かつ精密性がアップする金属製のパーツも存在しています。これもお勧めです。
具体的には、ハイキューパーツ製の「MZパイプ」等が該当します。


写真はMZパイプ3mmブラックを使用しました。
針金
筆者のおすすめは断然「自遊自在」というワイヤーです。
これは針金に様々な色や素材感の被膜をかぶせた商品です。
本来はワイヤーアートで使われるワイヤーなのでカラーバリエーションが豊富かつ曲げやすく、ガンプラにも最適です。
特に「直径0.9mm」は細く曲げやすいです。

なお、色についてはできれば黒に近い色が良いでしょう。
※自遊自在では「カラス」が黒系のカラーです
例えば銅線のような派手な色だと中の針金がうっすら見えてしまいます。万全を期す場合は暗色にしておきましょう。
針金にかぶせるもの
針金そのままだとモビルパイプがプラプラしてしまいますので、ある程度の太さがあるもので針金を覆います。
一番の定番はハイキューパーツ「精密スプリング」です。

上述直径1mm弱の自遊自在であれば、直径1.9mm(内径1.5mm)の精密スプリングがフィットします。
※ジャストフィットではなく、少し空間が開く程度です
精密スプリングは名前に反してバネ性能はないのですが、最初から針金をカバーしパイプの中を通すために設計されています。
このため、パイプの隙間からチラ見えした時にも非常にカッコいいです。

別の選択肢・・・・やっぱり自遊自在!
なお、最初から針金を太めの黒を使う方法もあります。
やっぱりこんな時も便利なのは自遊自在、今度は直径2.0mmです。

直接2.0mmの自遊自在を使う時のデメリットは、いくら自遊自在といえども1.0mm級の針金に比べると硬く、少々曲げづらくなる点です。
そこで、「0.9mm自遊自在に2.0mm自遊自在の被膜をかぶせる」という方法もご提案します。

実は自遊自在の2.0mmの被膜は、ハサミなどで気軽に切ることができる上に0.9mm自遊自在にジャストフィットします。
これによって0.9mmの曲げやすさで2.0mmの太さを得られます。
精密パイプの素材感とは若干異なりますが、お好みで使い分けてみてください。
参考・・・パイプと内径の対応表
参考情報として、モビルパイプと精密スプリングの代表的な組み合わせ例を記載します。
モビルパイプは一つのパックの中に2.5mm~4.5mmまでが揃っているため、お好みのものを使えます。
MZパイプと精密スプリングは1つのパックの中に同じサイズのものだけが入っています。組み合わせる際の参考になさってください。
パイプ | 内部パーツ | |
HGサイズ胴パターン1 モビルパイプ | モビルパイプ 3.5mm ※内径2.1mm | 精密スプリング 1.9mm |
HGサイズ胴パターン2 MZパイプ | MZパイプ 4.0mm ※内径2.5mm | 精密スプリング2.4mm |
HGサイズ胴パターン3 モビルパイプ 太目で作りたいとき | モビルパイプ 4.0mm ※内径2.6mm | 精密スプリング2.4mm |
HGサイズ胴パターン4 MZパイプ 太目で作りたいとき | MZパイプ 5.0mm ※内径3.0mm | 精密スプリング2.9mm |
HGサイズ頭部パターン1 モビルパイプ | モビルパイプ 2.5mm ※内径1.6mm | 精密スプリング 1.5mm |
HGサイズ頭部パターン2 MZパイプ | MZパイプ 3.0mm ※内径2.0mm | 精密スプリング1.9mm |
金属ニッパー
針金を切断する際は通常のプラモデル用ニッパーを使うと刃が傷みますので、必ず金属ニッパーを使いましょう。
当サイトでおなじみの金属ニッパーはこちらです。

接着剤
初めてこの動力パイプ改造に手を付ける人が悩むのは接着剤のチョイスだと思います。

筆者もこの接着剤探しの旅は長かった印象です
筆者なりの結論から先に申し上げると、セメダインハイグレード模型用がベストチョイスでした。

動力パイプを接着する際は、満たしてほしい3つの条件があります。セメダインハイグレード模型用はこの3つを全て満たしています。
- 異素材同士を接着できること
- 硬化後変色しないこと
- 針金の弾力があるので、ある程度の接着力があること
異素材同士を接着できること
この条件があるため、まずプラスチック用(スチロール樹脂用)接着剤はNGです。
例えばタミヤセメントやタミヤセメント流し込み等が代表ですが、これらはあくまでスチロール樹脂同士を溶かしてから接着する接着剤です。
ガンプラ改造ではよく使われる接着剤なのですが、今回のようにプラスチック同士の接着ではない場合は使用できません。
硬化後変色しないこと
これも非常に重要な条件です。
基本的に、動力パイプの接着は塗装も全て終わった後の最後の仕上げとして行います。
このため、瞬間接着剤のように硬化後変色(白化)するタイプの接着剤は候補から外れます。
ある程度の接着力があること
針金の弾力があるため、あまりに弱い接着力のものだとうまくついてくれません。
変色せず、かつ異素材同士を接着できる接着剤で使いやすいものと言えば水性ボンド系の接着剤が代表です。
しかし、水性ボンドタイプは接着力の弱さが弱点です。
小さく軽いパーツなら問題ないのですが、動力パイプ(針金)相手の場合は心許ないのです。
候補を満たすのはハイグレード模型用やエポキシ接着剤!
これまでの条件をすべて満たすのがセメダインハイグレード模型用です。
セメダインハイグレード模型用は硬化しても透明なままで異素材同士も接着可能です。また、水溶性ボンドタイプよりはるかに接着力が高いです。
おまけにチューブから取り出せば即使える手軽さも素晴らしいです。
ということで一番のおすすめはセメダインハイグレード模型用なのですが、他候補もあります。
エポキシ接着剤もOK
他候補としてはエポキシ接着剤も挙げられます。

エポキシ接着剤はA剤とB剤を混ぜ合わせて使用するタイプの接着剤で、ハイグレード模型用より更に接着力は高いです。
ただ、混ぜ合わせる手間がかかるため、やはり筆者のおすすめとしてはハイグレード模型用の方です。
セメダインハイグレード模型用接着剤について

ハイグレード模型用接着剤は水性の接着剤で、ウレタン樹脂と水でできています。

内容物を見る限り、水が蒸発した後に残ったウレタンが固形化することで接着するようです。
このため、硬化前であればふき取りが可能というのもポイントが高いです。
一方、硬化すると水には一切溶けなくなります。これもまた使いやすいポイントと言えます。

なお、接着剤については以下の記事もぜひご覧ください。
動力パイプディテールアップの作業手順
では、ここからは実際にモビルパイプを使った作業事例を写真で説明していきます。
モビルパイプを準備する


ゲート処理の時短
用意したモビルパイプをゲート処理していくことになりますが、数が多くかつ曲面なのでちょっとだけ面倒です。
必須ではありませんが、面倒な方向けにリューター(精密グラインダー)を使った時短作業をご紹介します。電動工具がない方は通常通り、ヤスリがけでゲート処理しましょう!

本当に面倒だったら、MZパイプ使うのが一番だよね

お高いのがたまにきずですが、結局MZパイプ最強です





針金を準備し、現物チェック
モビルパイプのゲート処理が終わったら、続いて中の針金を準備し、実際にキットに付けてみます。
この時、接着はまだしないで下さい!あくまで仮組段階です。
今回は2種類の自遊自在を組み合わせましたが、精密スプリングでも同じです。



キットとパイプを塗装後、接着
パイプと針金を通して接着するのは、最後の最後です。
具体的には、トップコートも全て終わり後はパイプを通すだけ!というステップになってから作業開始です。
接着手順の概要
まずは接着のイメージ画と共に説明させてください。
動力パイプ作成は先ほどお伝えした通り、針金、スプリング、パイプの3つがバラバラと動くため組み立てが厄介です。
そこで、最初に針金、スプリング、パイプの先端の片方のみ接着してしまいます。
接着にはつまようじが便利です。
つまようじでたっぷりめにセメダインハイグレード模型用をつけ、それぞれの中の隙間部分を埋めるように塗りこみます。


続いて間のパイプを通したら、またもう一方の先端部を接着します。

最後にキットとパイプを接着すれば完成です。

接着時の写真実例

ハイグレード模型用接着剤は数時間の硬化時間が必要なので、たっぷり塗ったら数時間放置しましょう。

これで完成です!
まとめ
この方法でザクやグフをますますかっこよくしましょう!