今回はガンプラ初心者の方向けに、ネオジム磁石でパーツを取り付ける工作を解説してます。
まだガンプラ改造がはじめての方にも、とても簡単な方法なので安心です!
動機付け・・・なぜネオジム磁石で取り付けするの?
塗装したガンプラはパーツ同士の接触で塗装の剥げが発生します。
残念ながら、他プラモ塗料より塗膜が強いアクリルラッカーでも発生します。
アーマーや武器などは摩擦で保持するため、付け外ししようとする都度塗装剥げに気を遣います。
ネオジム磁石によるパーツ取付へ改造すれば、接触が減り塗装剥げが発生しにくくなります。
以下の写真、左肩裏に懸架したビームライフルはネオジム磁石での取り付けです。
今回はこの作業をご紹介します。
早速やっていきましょう。
取り付け対象の武器パーツをチェック
今回はHG Sガンダムのビームスマートガンを、肩の裏に懸架できるようにします。
平均的なHGの武器より長大ですが、懸架させるだけならネオジム磁石で支えられます。
ネオジム磁石工作 パーツ側に磁石を接着
まずはプラ板に適当に貫通しない程度に穴を彫ります。
そして、その中にネオジム磁石を入れて瞬間接着剤で接着します。
プラ板はネオジム磁石が見えないようカバーする役割を担います。
もちろん、接続するパーツによっては直接接着してもかまいません。
ただ、今回は以下の理由からプラ板に接着してから接続することにしました。
- 本体とパーツの間に空間を作るため(プラ板の厚みで空間を作りたい)
- ネオジム磁石を見えないようにするため
接着剤は瞬間接着剤ゼリー状がおすすめです。筆者愛用はロックタイトのピンポインターです。
ネオジム磁石とプラ板を接着する際に用いる接着剤が、なぜ瞬間接着剤なのか?については、以下記事をご覧ください。
今回はハイキューパーツ製ネオジム磁石を使いました。
取り付けるパーツの幅に収まるなら他のネオジム磁石でもOKです。
ところで、さらっと「貫通しない程度に穴を彫り」と書きましたが、はじめて改造する方には意外と難しいかもしれません。
この時、丸モールドというディテールを彫る時の方法で円柱状に穴をあければきれいに丸いネオジム磁石が収まります。詳しくは丸モールドの記事をごらんください。
磁石付きのプラ板を取り付け
先ほど磁石を接着したプラ板をひっくり返し、ビームライフルに接着します。
これで表から見えませんが、裏には磁石が張り付けてある状態になります。
ライフルとの接着はプラスチック同士なので有機溶剤系接着剤(タミヤ流し込み等)でOKです。
これで武器パーツ側は準備OKです。
本体側にも磁石を接着
本体側にもネオジム磁石を接着します。これも接着は瞬間接着剤です。
上述の接着剤に関する解説記事でも触れたとおり、瞬間接着剤は硬化後白くなります。
しかし、この場所は最終的に見えなくなるので変色しても問題ありません。
注意点1つだけ!
- N極S極で反発しないこと
やはり磁石の特性には要注意です。
位置決めも含め、ライフルを実際に合わせながら磁石の位置を決め、そのまま接着してしまうのがお勧めです。
なお、受け側の磁石については2024年に便利な新ツールがハイキューパーツさんから発売されました。
その名もマグネットセッター。
シールタイプで張り付けるだけで受け側作業が完成しますので、この記事の内容よりもっと簡単に作業できる方法が登場したことになります。
詳細はマグネットセッターの使い方記事をご覧ください。
ビームスマートガンの懸架が完成!
肩アーマー裏の接着が乾燥したら一度仮で組み立て、ライフルが落下しないかチェックします。
今回は懸架させるだけでしたので、簡単に落下しませんがもう少しアクションさせる場所に使う場所は大きめにするか、ネオジム磁石ではない方法での接続が良いでしょう。
今回の作業は以上です。はじめての方でも結構簡単に改造できたのではないでしょうか。
ネオジム磁石による兵装アタッチメントは汎用的に使えるノウハウなのでお勧めです。
要注意事項 ネオジム磁石の誤飲は危険
2023年、ネオジム磁石が世間一般のニュースで流れたことがありました。
ネオジム磁石は乳幼児による誤飲事故の原因となっており、おもちゃのネオジム磁石セットが販売規制の対象となったニュースです。
これを受け、模型パーツメーカーのハイキューパーツさんが即日販売停止を決定したことがありました。
※後日、経済産業省より「模型用は規制の対象外である」旨が発表されたため販売停止が取りやめ
模型用は規制対象外ですが、我々モデラーも乳幼児やペットがいる環境では絶対触れさせないよう注意しましょう!
経済産業省 消費生活用製品安全法施行令の一部を改正する政令に関する告知