ガンプラのトゲトゲはしっかり尖らせたい・・・が、折れやすい!
当サイトで結構な数の方に見ていただいている、ガンプラスパイクの尖らせ方。
今回は続きとして、補強したうえで尖らせる別の方法を紹介します。
前回の方法のデメリットは何?
まずは前回記事のおさらい&要約から入ります。
ガンプラのスパイク(トゲトゲ)を尖らせる方法は主に2つとご紹介しました。
- 鉛筆削りの要領で削って尖らせていく
- 先端にプラパーツを接着、延長してから尖らせる
前者は失敗リスクが低いものの短くなってしまうデメリット、後者はミスしやすいデメリットがあるものの長く延ばせてかっちょいいのです。
よって、当サイトでは後者をメインに解説したというのが前回の流れです。
ただ、実は後者にはもう一つデメリットがあります。
それは・・・・

落としたら折れたよ

同じく
必死でがんばって延長したキマリスヴィダールの角、落としたら折れたなぁ・・・・・・・

ということで延長する方法は強度に課題があります。
そこで、今回はちょっとしたショックでも簡単に折れない延長&尖らせる方法を解説します。
通常の延長/シャープ化より手間が加わりますので常にやる必要はないのですが、押さえておいて損はありません!
使うのは真鍮線
補強と言えば当サイトではいつものコレです。真鍮線。

以前、ガンプラの軸が折れた時や意図的に切断した時、真鍮線を中に差し込んで補強する解説を行いました。
端的に言うと、真鍮線で軸補強したうえで延長しよう!というのが補強してのスパイクシャープ化です。
おさらい:真鍮線の補強とはどういうこと?


プラパーツ同士を接着剤で接着すると、その強度は接着剤のみに依存することになります。
しかし、中に真鍮線を通すと真鍮線が支柱となり、強度が一気に上がります。
真鍮は銅と亜鉛を混ぜた金属で、当然プラ材や接着剤より強固です。
実際の作業例
色々と前置きをしましたが、実際の作業は真鍮線補強の記事でも紹介した方法と同じです。
- スパイクの先端をカット
- スパイク中心部にドリルで穴を開ける
- 真鍮線を入れる
- 瞬間接着剤で固める
- スパイク先端側のプラパーツまたは瞬間接着剤を接着する
これだけです!
では、詳細な作業の流れと写真をベースに説明します。
スパイクの先端をカット
前回記事同様、延長前に基部を作る目的で先端をカットします。
プラモデル用ニッパーで切って大丈夫です。

ドリルでの穴開け
真鍮線を通すための穴を開けます。
筆者は常に同じピンバイスを利用できるゴッドハンドドリルビットを愛用しています。


ドリルで開ける穴の大きさは、次の通す真鍮線と同サイズまたはわずかに大きい(0.1mmくらい)程度が目安です。
小さいと入りませんし、大きすぎるとゆるゆるです。
同サイズ~若干大きめだと、接着剤の糊しろも含めて良い塩梅になります。

真鍮線を入れる
真鍮線の太さのチョイスは難しい所ですが、筆者の場合HGサイズのスパイク(HGシャアザクスパイクなど)は0.5mm~0.8mm程度をチョイスしています。
また、カットは通常プラモで使っているニッパーだと刃がダメになってしまいます。
金属線カット専用のものを使うか、またはDIY等で使うペンチを使うと良いでしょう。

真鍮線は挿入前に少し粗めのヤスリで表面を荒らしておくと、より強固に接着剤がひっついてくれます。
接着剤で固める
使う接着剤は瞬間接着剤ゼリータイプがおすすめです。
以下のロックタイトピンポインターはプラモデル用ではありませんが、プッシュ式でごく少量を出せるようになっています。
ピンポイント式で使いやすいです。

瞬間接着剤を塗りつけた真鍮線をパーツ側に差し込めば準備完了です。

延長する
延長先には2通りやり方があります。
1つは通常のスパイク延長同様、プラパーツを接着する方法です。
この場合は延長先のプラ材にも穴を開けて接着後、削るだけです。
前回の記事と内容が重複しますので割愛します。
今回はもう一つ、瞬間接着剤でスパイクを作る方法について触れます。
延長部分を瞬間接着剤で作ろう
スパイクの先端くらいなら、ゼリー状の瞬間接着剤を整形しても作ることができます。
同様に、エポパテでもできますが今回は最も手軽なゼリー状瞬間接着剤を使います。
作業は簡単で、先ほど差し込んだ真鍮線の先にペタペタと瞬間接着剤ゼリータイプを盛り付けるだけです。
ロックタイトピンポインターをつまようじですくって塗りつけると楽です。

後はじわじわとヤスって仕上げていきます。
使うヤスリは、ザクのスパイクならヤスリスティックソフト#400がおすすめです。
ヤスリスティックソフトは適度な弾力があり、ゆるやかな曲面に追従しつつも角をまるめにくいためです。

ヤスリがけは先端に向かって一方向にヤスリがけしましょう。
注意点として、この時ヤスリを往復させてはいけません。ヤスリを戻す時に先端が丸まってしまいます。

なお、削っていくと途中で真鍮線が露出してしまうこともあります。
もう少し接着剤を増やして延長する、でもよいですが、そのままヤスり進めても大丈夫です。
ただ、金属の上に模型用塗料は乗りにくいです。
もし真鍮線が表面に露出したまま作業を進める場合はメタルプライマーを塗っておきましょう。
金属でも模型用塗料が乗りやすくなります。

仕上げ
前回記事同様、一発でうまくいかない前提で作業したほうが気が楽です。
途中でグレーのサーフェイサーを吹きかけると、穴が開いていたりでこぼこしているのを視認しやすくなります。
きれいになるまでサフ→ヤスリを繰り返しましょう。


これがいわゆる捨てサフというやつです。捨てサフについては以下の記事をご覧ください。
しっかりヤスリがけしてきれいになったら完成です!スパイクがとがっているとかっこよさ倍増です。

真鍮線の補強は他にも便利なことがたくさん!
今回はアーマーのスパイク(トゲトゲ)を尖らせる際の補強に用いましたが、勿論それ以外のケースでも役に立ちます。
例えば、アンテナのシャープ化時の補強。
アンテナはスパイクより更にパーツが細いので繊細で折れやすいです。
真鍮線は0.5mmや0.3mm等細いものを使い、補強できれば破損リスクがかなり抑えられるはずです。


まとめ
今回はスパイクシャープ化した際の補強方法を紹介しました。
しかし、目新しい方法というわけではありません。
これまでにご紹介してきた「プラ材を利用したスパイクのシャープ化」「真鍮線補強」この2つを組み合わせただけです。
ガンプラ/プラモ改造では、このように他の改造方法と組み合わせると便利なことがたくさんです。
ぜひ色々な方法を試してみてください!
当サイトでも引き続き初心者ガンプラモデラーの方に向け、便利な情報を発信していきます。