本日はHGUC Sガンダムの脚部スリットを開口改造する事例を追いながら、ガンプラでのスリット開口の改造方法を紹介します。
まずスリットって言葉からしてどマイナーだよね・・・・
エアコンの吹き出し口をプラモ化したものだと思ってください
エアダクトという言い方もあり!
ガンプラのスリットって何?
スリットは、排気口を表現していることが一般的です。内部の熱、空気を排出する機構です。
プラモデルは現実をモデル化(単純化)したものです。
ガンプラは実物がありませんが、「この世にあるなら」という前提でデザイナーさんが考えた機械構造があり、それを単純化したり省略可してモデル化されています。
スリットも単純化したり省略化されます。
HGでは概ね2パターンあり、「なかったことにする」「凹のへこみで表現する」が多いように感じます。
スリットを開ける効果は?
ガンプラに限らず、やはりプラモデルの醍醐味の一つは実物に近づけることが挙げられると思います。
スリットは実物であるならば排気口(であることが多い)なので、実物に近づけたいならやはり内部から外部へかけて穴が開いているほうがそれらしくなります。
これがスリット開口の効果です。
かっこよくなる
ってことでいいよね?
ごたく並べてすみませんでした。その通りです。
では、HGUC Sガンダムの脚部スリットを取り上げながら開口していきましょう!
スリットはどこ?
説明書の完成作例を確認
ガンプラを改造したり塗装する際、まずは説明書の表紙をご覧いただくと良いかと思います。
プロの方が塗装した事例だったり、CGで描画されている「お手本」が載っています。
もちろんガンプラは自由なので、この通りに作るのが絶対なわけではありませんが、参考になります。
今回の場合は、スネのスリットに注目しました。お手本ではグレーに塗られていますね。
Sガンダムの設定画だとどうかというと、ここはエアダクトになっていて内部の熱を放出する箇所のようです。
となると、実物は穴が開いているという理解でOKのようです。
なおSガンダムの設定画と文言は無断転載できませんので、ご興味のある方は本家のガンダムセンチネルをお読みください!
実物キットの仮組状態のものです。
白い平面が、そこにはありました。
これは何とかしたい。では、続いて作業に入りましょう。
実際のスリット開口作業手順
1.5mmタガネツールで彫って開口
開口するメジャーな方法は2パターン
- タガネ(直刃彫刻刀系)ツール等で削って彫る方法
- ドリルで開口したい場所を囲い、最後に切断する方法
実はナイフでくり抜く手もありますが、ちょっと毛色が違うので今回は省きます。
さて、どちらを使うかは、開口箇所の細さ(狭さ)、作業時間、そして好みによります。ドリルのほうが早いですがブレの可能性もあります。
今回は幅も0.5mm~1.5mm程度と細かったこと、失敗したときの修復が大変そうだったためタガネを選択しました。
上部細いスリットは0.5mm彫刻刀、下部太いスリットは1.5mmです。
スジボリの要領で彫っていき、貫通するまで必死で削ります。
トライしてみていまいちだった点
とても時間がかかりました。計8穴。4時間くらいかかった気がします。筆者のように暇を持て余して模型で遊んでいる人にしか向かないのではないでしょうか・・・・・
ただ、予想していた通り穴の角が丸くなったり広がりすぎたりすることなく、きれいに穴は開いてくれました。
ここは選択が微妙ですが、慣れている人はドリルの方が良かった気がします。
もう少し大きなパーツ開口については、また別記事でドリルを使った方法を解説したいと思います。
裏側からメタルパーツを張り付け
開口しただけでも勿論良いのですが、開口したスリットが大きい場合は見せたくない中のパーツ(ダボ穴等)が見えてしまうことがあります。
これを、裏側からメタルパーツを貼ることで隠す方法を知っておくとちょっと楽です。
見栄えもしますし、目隠しにも最適です。
この時はファインモールドのメタルメッシュを使用しました。
筆者のものは網目で穴が小さい0.3mm穴タイプですが、もう少し網目が大きいものの方が似合っていたかもしれません。
網目の大きさもチョイスできますので、よろしければ見てみてください。
ファインモールドさんは日本のスケールモデルメーカーさんで、かなり尖ったキットを製造されています。
ガンプラモデラーにはそれほど知名度がないかもしれませんが、スケールモデルで使用するための改造キットも色々販売されているので要チェックです!
なお、メタルメッシュなどの金属パーツ(エッチングパーツ)を切るには専用のはさみが便利です。
この時もエッチングバサミで切り落としました。
通常のはさみは傷みますし、デザインナイフも危険なのでエッチングバサミはおすすめです。
完成!スリット開口&メタルパーツ追加
開口後、メタルパーツ追加後の仮組写真がこちらです。
最初の白い平面よりかっこいいのではないでしょうか。
この時、仮組時にメタルメッシュを付けてしまっていますが、これは貼ってはがせる水性接着剤を利用しているためです。塗装前に外すことができます。
メタルパーツの接着については接着剤の記事で取り扱っていますので、こちらもご覧ください。
キット完成後の写真
こちらの写真がキット完成後の写真です。スリット以外にも改造はしていますが、スネのスリットもさらりと主張しているように見えるのではないでしょうか。
もしよろしければ、HG Sガンダムの完成記事も見てやってください。
まとめ
- スリットは実際に開口したほうがリアリティさが出る
- 開口はタガネ系ツールまたはドリルで行う
- 見えすぎて困った場合は金属パーツで目隠し
スリット開口作業、いかがだったでしょうか。
まだやったことがない方、是非試してみてください。