HG Sガンダム(初期設定時の名前はスペリオルガンダム)の完成品作例および改造と塗装の方法をまとめました。
初期HGということもあり、塗り分けや可動、体型に色々課題は抱えているものの、一つ一つ解決すると非常に面白いキットです。
これからチャレンジされる方に、当記事の内容のどれか一つでも参考になると嬉しいです。
完成画像ギャラリー
HG Sガンダム(スペリオルガンダム)を改造する時のポイント
どんなキットなの?
バンダイ公式のページはこちらです。
ナンバリングはHGUC23番。かなり初期に当たります。何しろいまだに語り継がれるガンダム・センチネルの主役機。当時から絶大な人気だったことは想像に難くありません。
この本を読むと、SガンダムがHGで早々に発売されたことは、きっと関係者にとって感慨深いことだったのだろうと想像できます。
HGUCって?という方は以下の記事もぜひどうぞ!
しかし、一方でHG初期ならではの問題点が随所に噴き出しており、非常にやりがいのあるキットでもあります。代表的な問題点は以下の通りです。
- ど真ん中に合わせ目多発
- 可動しない
- 棒立ち
- ハンドパーツが雑(でも大きいのはうれしかった)
- 塗り分けが少ない
デザインの良さとキットとしての扱いづらさの両面がとってもツンデレなかんじでした!
これらを解決していく面白みがある一方
やってみたいけど、まだ改造始めたばかりでちょっと自信がないなぁ・・・
こう思われる超初心者の方もいらっしゃるかもしれません。
筆者もSガンダムが好きな分、チャレンジするまでちょっぴりだけ勇気と時間が必要でした。
この記事が少しでもそんな人のヒントになりますように。みんな、Sガンダム作ろうぜ!!!
HG Sガンダム 改造のポイント
大事なのは立ち姿の調整!全く別のキットに化けます
上記の通り、HG Sガンダムはデザインの良さと、初期HG特有の厄介さを併せ持つキットです。
しかし、本来持っているデザイン性の高さはキットにも表現されています。
少しでもそれを設定に近づければ全く別のキットに化けてくれます。
それが、立ち姿の調整です。
棒立ちになってしまっている立ち姿の姿勢を変更すれば、いきなり目の前に【あの】スペリオルガンダムが飛び出してきてくれます。
ただし、可動やアクションポーズは捨てることになります。
もっと腕の良いモデラーさんなら両立させられるのでしょうが、今の筆者ではこれがせいいっぱい。
この記事も、まだ組み立て始めや改造始めたての初心者の方を対象にしていますので、そんな上手じゃないモデラーでも工夫次第で結構満足できるガンプラが作れるんだ!と思っていただければと思います。
立ち姿を変えるための改造
立ち姿のポイントは首・腹部がまず最重要。続いて脚・肩です。
顎を引けるように首を調整
首はキットのままだと真正面しか向けません。顎を引けるというのは立ち姿勢で非常に重要です。
顎が上がった状態で写真を撮ると、写りが悪いですよね。詳しくは首延長の記事をご覧ください。
引き締まった腹筋!腹部の調整
腹部調整のポイントです。
小さく見せるのがだいじ!股関節が上がり気味になり、ぎゅっと腹筋が締まって力強く見えます。
脚の調整
ここは偉大な先人モデラーたちが発掘してくれている、旧キット時代からの定番工作です。
軸を増設することで脚を開いて踏ん張る立ち姿になるよう改造するのがおすすめです。
肩の調整
実は改造がいりません。
キットの組み立て通りだと、前後にスイングする角度についています。
これを上下にスイングするよう付け替えるだけ!正方形なので簡単です。
あっという間になで肩だったSガンダムが怒り肩に変貌します。
モナカ割だらけ!合わせ目消し
合わせ目消しはHG Sガンダムで避けて通れないポイントだと感じていました。
もちろん、ここはモデラーさん次第なのでお好みで大丈夫です。先ほどまでの立ち姿調整まででも全く別物のキットになっていますから!
主要なところでは太腿、スネ、肩、頭部は真ん中でぱっかり割れており、そのどれも見えたくない部分に線が来ていました。
太腿は脚の角度調整時に一緒に処理しましたが、他部分も合わせ目を消すとなかなか良い感じです。
ただ、後ハメは必須という印象です。チャレンジしようと思われる方はぜひ下記もお読みください。
肩アーマーの合わせ目は少しやっかいだったので、次回自分で作るときのためにも作業工程を記録しました。
ディテール変更
HG初期のナンバー23なだけあり、ディテールは抑え目。手を入れてあげるとそれっぽさが増します。
代表的なところで、脚部スネ部分に作例で黒く塗りつぶされる箇所があります。
設定画(ガンダムセンチネル)を見ると排気口のようです。
実際に穴をあけると、存在感が出ます。
キットで表現されているパイプ部分は、パイプ状パーツと交換します。
ビームスマートガン懸架
序盤で触れたとおり、立ち姿に全振りすると見栄えが良くなるキットです。
このため、ビームスマートガンは構えた状態ではなく立ち姿で保持させられるようにすると、一緒に飾ることができてよいのではないでしょうか。
設定にはありませんが、ネオジム磁石で肩裏に懸架できるようにする方法を記事化しています。
作った後に気づいたんですが、本家でも右バックパックにマウントする設定がありました。逆にすればよかった!
アクリルディスプレイ・・・ちょっと一手間で一気にきれいな台座に!
筆者は台座をプラ板で自作することが多いのですが、こんな感じで既製品に少し手を加える方向で用意するのはどうでしょうか。
使用したのは「モデルベース」というアクリル台座の製品です。
この製品は厚さ2mmアクリル板を2枚セットにしたもので、間に紙を挟むことができます。
この間に自作の台紙を挟むと雰囲気が出ますよ!
自作台紙の作り方などはまた追ってご紹介したいと思います。
塗料は何を使ったの??
- メインカラー(ブルー):ガイアカラー ウルトラマリンブルー
- メインカラー(ホワイト):ガイアカラー アルティメットホワイト+ニュートラルグレー1
- サブカラー(イエロー):ガイアカラー サンシャインイエロー
塗料選択の経緯
Sガンダムが登場する、ガンダムセンチネルと言えばセンチネル塗りが有名です。
センチネル塗りとは、メインとなる塗料に補色関係に当たる色を蛍光で混ぜる塗り方です。
補色を蛍光で差し込むことにより、鮮烈な色が出せるというものでとても人気のある塗り方です。
しかし・・・・筆者も以前この塗り方をしたのですが掃除と時間の負荷が高かったため、今回は回避しようと思っていました。
そこで、調色することなく自分の理想の青をどうするかテストしていました。
結果、【ガイアカラー ウルトラマリンブルー】が自分にとっての理想のSガンダムのブルーに近いと感じたのでこれを採用しました。
ガイアカラー ウルトラマリンブルー
どんな色味なのかは作例写真を見ていただくとして(デジタル画像なのでどうしても本来の色味再現は難しいですが)、どういった塗料なのか簡単にご紹介します。
ウルトラマリンブルーは透明性の高い、クリアカラーに近い感覚のブルーです。
下地の色にかなり影響を受けます。このため、下地には気を遣った方がよいです。
青色のサーフェイサーを使用するときれいにウルトラマリンブルーの色を出してくれます。
下地をグレーや黒にするより、青が鮮やかになるのでセットでぜひ使ってみてください!
サーフェイサーに関しては以下の記事もあわせてご覧ください。
最後に
いかがだったでしょうか。
仮に改造初心者であっても、この中のいくつかだけでも試してみると一気に様変わりしてくれると思います。
この記事をきっかけにSガンダムを作ってみようかな、と思ってもらえれば大変うれしいです。