HGザク系統に付属するザクマシンガンは嫌らしい箇所に合わせ目が来ます。
赤枠の部分です。これはがんばって合わせ目消しした例ですが、キットはここに「銃身なのに縦線が入る」という悲しい作りなのです。
ニッチこの上ない記事ですが、ザクマシンガンの合わせ目で困っている初心者モデラーの人の助けになればと思い記事を書きます。
筆者もガンプラ始めたての頃ホント苦手でした、ザクマシンガン
ニッチだろうと世界中の誰か一人にでも届けこの記事
合わせ目自体の解説記事はこちらです。
ザクマシンガンの合わせ目をうまく消すコツ2点
敢えての接着剤少なめ
ザクマシンガンの合わせ目消しが初心者には難しい理由は2つあると思います。
1つが単純に狭いこと。もう1つが細い溝(凹モールド)が入っていることです。
まず、狭さの対処策が初心者の頃はわからないため、ヤスリの選択に苦慮します。
そして、溝が埋まってしまうトラブル。こちらの方が特にガンプラ始めたての頃厄介に感じていました。
たくさんのザクマシンガンを作った結果、ある程度溝を生かしたければ接着剤の量を少なめにした方がやりやすいと感じました。
足りないところは瞬間接着剤で埋めればいい、という方式に切り替えた結果非常に楽になりました。
溝はある程度諦めて彫り直す
溝の処理は結局接着剤の量を変えてもコントロールしきれないため、ある程度は諦めた方が良いです。
完全に埋まると厄介ですが、「ある程度」ならばそれほど不自然なく彫り直しができます!
では、続いて実際の作業例を写真で見ていきましょう。
ザクマシンガンの合わせ目消し作業実例
ザクマシンガンと言いつつ、手元にザクマシンガンを切らしていたためHGゲルググの銃身で代用したいと思います。同じように銃身に横の溝が入り、合わせ目が縦に入るデザインは変わりません。
流し込み接着剤は少量、足りないところを瞬着でカバー
まずは写真のような状態にセッティングします。
これは流し込み接着剤(タミヤセメント流し込み)を少量付けて接着、乾燥した後に溝を避けて瞬間カラーパテを塗ったところです。
最初から瞬間カラーパテを使うと溝に入ってしまいますが、少量の流し込み接着剤ならあまり溝を埋めません。
逆に流し込み接着剤は少量なので、合わせ目の一部が欠けがちです。
それを瞬間カラーパテでカバーしようという作戦です。
この時、つまようじを使って溝を避けるように塗るのがポイントです。
瞬間カラーパテについては以下の記事で扱っています。
※必ず硬化促進剤とワンセットで使いましょう
細切りしたスポンジヤスリでヤスリがけする
買ったままのスポンジヤスリや紙ヤスリでは大きすぎて他の箇所もヤスってしまいます。
写真では神ヤス!2mmを使っていますが、タミヤフィニッシングペーパーでも大丈夫です。ハサミで細切りして、他の箇所に当たらないようにしましょう。
それでも溝はある程度埋まる
写真の通り、溝を避けたとしてもどうしてもヤスリがけ過程で多少は溝が埋まってしまいます。これは仕方ないとあきらめて次の工程に進みます。
ヤスリなどを駆使して溝を復活
溝は埋まるものと考え、彫り直します。
この時、最も彫り直しがしやすいのが筆者の激推しヤスリ、ダイヤフィニッシュPROです。
ダイヤフィニッシュPROは薙刀状になった薄い金属ヤスリです。
刃先に当たる部分が薄くなっている(切れはしません)ため、彫りながらも周囲をヤスリがけできるという非常に高性能なヤスリです。
溝の彫り直しは最も得意とするところで、この一本があればこういった細い箇所のヤスリがけは全面的に対応できます。
ただ、ダイヤフィニッシュPROは単価が高いという欠点があります。
既に持っていればいいのですが、なかなかこのためだけには手は出しづらいです。
※ただこれから改造をどんどんしていくぞ!という人には断然おすすめのヤスリです
こういった薄い金属ヤスリがない場合はスジボリ工具を使って彫り直し、そのうえで硬くて薄いヤスリ(ゴッドハンド神ペーパー等)で周囲をきれいにする方法もあります。
スジボリ工具できつい曲面を違和感なく彫るのが最初のうちはちょっと苦戦するかもしれませんが、練習あるのみです!
詳細は以下の記事をご覧ください。
彫り直しは慎重に少しずつ行う
溝を掘り直す時は一気にやりすぎてしまわないよう注意です。
溝の一部だけ深くなってしまい、違和感が出てしまうためです。慌てずゆっくりで大丈夫です。
完成
じっくりヤスリがけできたら完成です!
アップなのでより一層アラは目立ってしまいますが、ある程度合わせ目は消えつつ溝も自然に復活してくれたのではないでしょうか。
初心者キラー、ザクマシンガンの合わせ目消し対策。いかがだったでしょうか。
困っている方がいたらぜひ試してみてください。